初心者のための「一眼レフの選び方」「考え方」

タイトルに書かれている通り、一眼レフを買うにあたっての選び方・考え方を書く。

一眼レフは値段は張るがとにかく画質がよく動きものにも強い。
故に運動会での撮影の為に、ブログやSNSでより良い写真を載せる為に、自分もこんな雰囲気の写真を撮りたいから、その為に一眼レフorミラーレスの購入を考える人は多いと思う。

しかし、いざ初めての本格的なカメラを買うとして・・・
「何を買えば良いのか」が分からない人は多いと確信している。
そんな人達の為にこの記事を書く。

Canon Nikon SONY PENTAX FUJIFILM OLYMPUS Panasonic SIGMA
一眼レフカメラ・ミラーレスカメラを発売している会社は大体このあたりが有名です。
※それぞれの特徴はすでに多くが語られているので、この記事では割愛。

ではまず、初心者が最初に考えるであろう事を書いていく。
  • 画質の良いカメラって何?
  • 綺麗に撮れるカメラって何?
  • CanonとNikonどっちが良いの?
  • どうやって撮れば良いの?
  • 何を撮ればいいの?
初心者の方が最も初期に思う事といえば、こんな所では無いだろうか。
コレに対する答えと説明を簡単(短くとは言ってないので注意)に書く。




  • 「画質の良いカメラって何?」
搭載するセンサーが大きいカメラ(フルサイズと呼ばれるセンサー)は一般的に画質が良い。
何故かと言うとセンサーの1画素当たりの光の受光量が違うから。
画素数が同じでも1画素当たりの受光量が大きければ光の階調にも影響してくる。
そしてノイズも少ない。
※ちなみに一眼のセンサーサイズには大まかに「フルサイズ」「APS-C」「マイクロフォーサーズ」の三種類がある。
もう1つ、最新のカメラであるほど、そしてセンサーの大きさに関わらずフラグシップ扱いのカメラであるほど画質は良い・・・と言われている。
※フラグシップモデルのカメラとは、簡単に言うと一眼の中でも更に高性能なプロ用の機材である。

つまりフルサイズのフラグシップ級モデルのカメラほど画質は良い・・・と、一応言える。

結論:フルサイズセンサーのカメラは画質いいよ(とんでもなく高いけどね)





  • 「綺麗に撮れるカメラって何?」
まず綺麗の意味や感覚は人それぞれである。
カリカリの解像度で毛穴の黒ずみまでバッチリ解像しようが、解像感の無い安いレンズで質感のつぶれたノッペリ肌だろうが、どちらも「き れ い」には撮れているのだ。
解像度の高いレンズを付ければ毛穴の黒ずみまで「綺麗」に、花の質感まで「綺麗」に写せるという事だ。
この「綺麗に撮れるカメラって何?」はある意味1番答えの無い疑問である。
ではどうするか、「綺麗に撮れる」の逆「綺麗に撮れない」から答えを出す。

「なんか綺麗じゃない・・・」の原因を探る

色が薄い 色がキツイ 全体的に暗い ブレる ピントがズレる なんか質感が無い?
Autoで写真を撮っていて、こんな経験をしませんでしたか?
光の受光量が少ない(例えば屋内なのでカメラのセンサー基準からすると暗い)
こういった場合カメラは「絞りを開放にして」「手ブレ補正がギリギリ効くレベルまでSSを下げて」それでも足りなければ「ISO感度を上げて」対応します。

※絞りとはレンズに搭載されている機能です。

レンズを開放に(レンズの中に入っている絞り羽根を広げて光の入る量を多くする)
レンズを絞る(レンズの中に入っている絞り羽根を狭くして光の入る量を少なくする)

※SS=シャッタースピードとは、カメラのシャッター機構に関する機能です。

SSが速いほど一瞬を捉えます(例えば1/2000等)
SSが遅いほど動きを捉えます(例えば1/30など)
これはどちらも「メリット」であり「デメリット」でもある。
「一瞬を捉える為には、一瞬しかセンサーに光を送れない」
一瞬しか光が入らないと言う事は、センサーにはそれだけ少ない光量しか届かないので写真は暗くなる。
「動きを捉える為には、長い時間センサーに光を送らないといけない」
長い時間センサーに光を送れば、その間に少しでも手が動いたり被写体(花や子供や動物)が動くとブレた写真になる。

※ISO感度とはカメラのセンサーに関する機能です。

暗いけどレンズはこれ以上開放出来ない、SSはこれ以上落とせない・・・
もしくは、どうしても絞って撮りたい・・・、どうしてもSSを上げて撮りたい・・・
そんな時の魔法・・・ISO感度 
コレをISO200とか800とか6400とかまで上げれば、少ない光でもセンサーとカメラの画像エンジンが何とかしてくれます。

しかしISO感度は上記の「絞り」や「SS」とは絶対的に違う部分があります。

それはメリットが無い事です。

ISO感度は上げれば上げるほどノイズが酷くなります。
ISO感度を上げるしか無いという事は光量が少ないという事であり、光量が少ないという事は光の色の情報も少ないという事です。
それを画像エンジンが処理するとどうなるか・・・
画質が荒い、質感が潰れている、色が悪い、色が不自然に濃ゆい、全体的に暗い
※屋内でコンデジのスポーツモードで撮った写真が暗かったり、もしくは色が不自然だったりするのは、こうした原因があるから。
※補足:フルサイズや一眼レフの画質が良いと言われる理由はセンサーが大きいので多くの光を取り込めるから
(低いSSでもコンデジの数倍の広さのセンサーで光を取り込めるからISO感度を無理に上げなくてすむ)

結論:上記のデメリットを解消出来る物が綺麗に撮れるカメラ





  • 「CanonとNikonどっちが良いの?」
先に結論:自分が良ければどっちでもいい
何故か?それはカメラは所詮機材だから。
要は「使えれば」「使いやすければ」「使えない物より」は良いのである。

使えない物とは上記の
「綺麗に撮れるカメラって何?」のデメリット部分が大きい物。
高い金を出して買う機材なのだから道具としてのデメリットは少ない方が良いのは当たり前なので、可能な限りデメリットが少ない物を考えよう。

使いやすい物とは、センサーの性能が高い、シャッターの性能が高い、AFセンサーの性能が高い、グリップが握りやすく持ちやすい、軽いので腕への負担が少ない、安いから壊れても気にならない。
要は性能故に楽が出来る、負担になりにくい、気楽に使えるなど。
使いやすいとは、こういう事である。
自分に必要な物を選べば良い、それだけで良い。(もちろん全部入りのフラグシップモデルを買うのもありです 重くて高いけど)

使える物とは、単純に使いにくい部分が少ない物、必要な機能を満たしている物。毎日使う物に一々デメリットを感じていては何れ撮る気力は無くなる。
自分に必要な性能を吟味し、そこから確実に結果を出せるか。
自分の技術と経験で性能面をカバー出来るか。
文字通り自分が「使 え れ ば」それで良い。

※補足:メーカーによる色味の違いだとか、白に強いだとか黒に強いだとかなんとか、そんなものレンズと撮り方と現像ソフトで大体はどうにでもなる。

※補足2:自分がNikonのカメラ(D750)を選んだ理由
グリップが握りやすくて持ちやすい
単純に安かった
祭りを撮りたかったので夜でもある程度撮れるフルサイズセンサーとAFセンサーが付いている(D750はノイズが少ないと評判でもあった)
Nikonはボタンの配置がどのカメラでも殆ど同じで将来的に買い替えたりする時に困る可能性が少ないと判断した
つまり自分にとって、
道具として扱いやすく、必要な機能も満たしていたので、デメリットが少なかった
それだけの理由です
(ちなみにデメリットはNikonはホワイトバランスの調整が下手で人肌の色が黄色に偏りやすい)

※補足3:自分の感性で好きと感じる写真を撮っている人を見つける。
その人が使っているカメラを、もしくはそのメーカーのカメラを買う。
そのカメラにどんな「デメリット」があっても自分がそれを理解し、そのうえで「コレが良い」と判断出来る。
これは全然アリ。

撮る気力を無くさない大事な要素です。

上記の事を読んだ上でカメラを買うにあたって・・・

一眼レフカメラが沢山置いてあるショップを探す(試し撮り出来るお店が好ましい)

片っ端から手に持って構えてみる(ファインダーを覗いた構え方をする事)

ボタンの配置を見てどれがどの機能なのか確認し、実際に操作し撮影もする(Auto撮影は駄目。どのモードで撮ればいいのか分からない時はとりあえず絞り優先で撮る)

この3つを試した上で自分が良いと感じればそれは良いカメラです。




  • 「どうやって撮れば良いの?」
この記事を読んだ初心者さんへ・・・
今から「コンデジ」「一眼レフ」に限らず、Auto撮影やスポーツモードなどは禁止な(✽ ゚д゚ ✽)!
その代わりとして、2つの撮り方を勧めます。

■1 マニュアル撮影(マゾい人にオススメです♡)
撮るにあたって、まずISO感度は基本の100にします。
絞りはボケ方に拘りが無い、若しくはよく分からない等であれば、とりあえず開放にします(f1.8/f2.8/f4/など数値が低い方にする)
次にSSを適当に選んで一枚試し撮りして下さい。そして、その写真が・・・
「暗い写真ならSSを下げる」=SSを下げて光が入る時間を多くする。
「明るすぎる写真ならSSを上げる」=SSを上げて光が入る時間を短くする。

この方法で自分が一番良いと思う「明るさ」「色」が出ているかを確認しながら撮っていく。
マニュアル撮影とはジックリと撮影を楽しむための機能です。
※もし手ぶれ補正ありでもブレる事が多い場合はISO感度を200/400と少しづつ上げる。
※ただしどんなに高くても800~1600の間に収めるのが好ましい。


■2 絞り優先
これが一番無難だと思います。
そう言えるくらい簡単で失敗が少なく、しかもレンズのボケも楽しめる。
物にもよるがコンデジでもオススメ出来るくらい無難である。

めんどくさがりな人は絞り優先で撮れば大丈夫。
ISO感度は基本の100にする。
SSはカメラ側が勝手に調整してくれる。
あなたはファインダーを覗きながらシャッターを押すだけ。
色んな絞り値で試し撮りすれば被写体や背景のボケ方を確認出来ます。
ブレる事が多ければISO感度を少しづつ上げれば良い。

これら上記の撮り方で色んな場所に行き撮影すれば、
絞り・シャッタースピード・ISO感度の関係と表現の違いが分かってきます。
これらのイメージを頭に入れて、どんどん試行錯誤してください。

結論:とりあえず絞り優先で撮る(ISO感度は100が絶対的基本)




  • 「何を撮ればいいの?」
コレの答えは無限にある。
購入に至った動機によって答えも変わる。

■撮るのが好きだから撮る人 ■それが好きだから撮る人
最終的にどちらも「撮り方」を「魅せ方」を工夫していく事には変わりない。

試行錯誤して撮るのを楽しむも良し。
好きなものを試行錯誤しながら撮っていくのも良し。

答えが分からない者は今まで撮れなかったモノから撮り始めればいい。
つまり挑戦である。
写真のジャンルは色々だ。
なんでも撮ればいい。
ただし魅せ方を工夫する心と気持ちは持つこと。
写真とは科学的な技術でその瞬間が撮影された「モノ」でしか無い。
写真はあくまでも写真でしかない。
「○○を撮った写真」「○○をこの角度から撮った写真」「○○がここに写った写真」「○○を背景に△△の写真を撮る」「○○をこの時間帯に撮った写真」
同じ被写体でもコレだけ魅せ方はある。
だからと言って考えながら撮る必要はない。感性で撮って後から写真を見直し考えれば良い。
シャッターチャンスは超大事!

写真の中身に意味があるから価値が生まれている事はキチンと理解しましょう。

結論:自分で考えるしか無い



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